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鼠径ヘルニアとは

「ヘルニア」とは、内臓や組織が本来あるべき場所から他の場所へ飛び出た状態のことを言います。

鼠径(そけい)ヘルニアは一般的に脱腸とも呼ばれますが、お腹の壁(腹壁)を構成する筋肉や膜などが弱くなって、鼠径部(太ももの付け根)から腸などの内臓が皮膚の下まで飛び出す病気です。

立っているときや力んだときに鼠径部にポッコリとした膨らみが生じ、横になると膨らみが軽快する傾向がありますが、放置すると膨らみが巨大化したり、脱出した内臓(主に腸)が戻らなくなって壊死したりすることがあります。

鼠径ヘルニアの唯一の治療法は手術です。薬やベルトで治癒することはなく、症状があれば重症化する前に治療する事が推奨されます。

 

 

その他の腹部のヘルニアについて

大腿ヘルニア

大腿ヘルニアは、鼠径ヘルニアのさらに下、大腿部の内側から腸が飛び出すタイプのヘルニアです。出産経験のあるご高齢の女性に多く見られます。

鼠径ヘルニアと比べると目立ちにくく、症状の有無だけでは判断が難しい場合があります。多くは触診の他、CTなどの画像検査で診断されます。なお、大腿ヘルニアは嵌頓のリスクが特に高いため、診断がついた段階で手術を行うことが原則とされています。

当院ではTAPP法での手術を原則としております。

 

閉鎖孔ヘルニア

閉鎖孔ヘルニアは、骨盤の奥深くにある閉鎖孔と呼ばれる筋肉の間の小さな開口部から腸が脱出するタイプのヘルニアで、まれな疾患です。ご高齢で痩せ型の女性に比較的多く、外見ではふくらみが確認できないことが多いです。

症状としては、腸閉塞に似た腹痛や吐き気のほか、股関節から膝にかけての痛み(Howship-Romberg徴候)を認めることがあります。骨や筋肉の異常と判断して、整形外科を受診された結果、CT検査などの画像診断で発見されるケースもあります。お腹の手術歴のないご高齢の女性で、腸閉塞の症状がある場合には、閉鎖孔ヘルニアの可能性も念頭に置く必要があります。閉鎖孔ヘルニアも嵌頓のリスクが特に高いため、外科手術での治療が必要となります。

当院では症例に応じて、TEP法またはTAPP法での手術を行っております。

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